2017年01月17日
カルティエのバッグの角の色はげと前面の傷が目立ったので染め直しました
ブランドバッグはメーカー様によって独特な特徴があります
ツヤだったり色だったりデザインだったり
高級ブランド品を完全に染め替えてしまうことはメーカー様のブランドの商標を勝手に変えてしまうことにもなりかねないので
現在お受けしておりません
かといって同色で染め直す場合でもそれはこちらが勝手に同色だと思っているだけで
染め替えと同じ行為になるかと思います
しかし、その形状を大きく変えるわけではないので、色はげやシミなどはきれいにメンテナンスして使いたいと思うのは当然だと思います
当店では現在同色での染めなおしはさせていただいております
ただ、当店で修復したブランド品は、ブランド品としてリサイクル店に販売する事はできません
必ず色はげを修復した旨をお伝えいただいてからショップの判断を仰いで下さい
車のメーター交換と同じです
メーカではなく、中古車屋でメーター交換したらメーター改ざん車になります
当店の修復サービスははあくまで販売目的ではなく、思い入れのあるバッグや財布をまたきれいにして使いたいというユーザー様の悩みを解決する
ためのサービスです
さて今回カルティエのバッグの染め直しですが、いわゆるバーガンディーというお色でしょうかワインレッドというんでしょうか
色の呼び方ってたくさんあって楽しいですね
花に例えたり生き物に例えたり
こういった加工されていない革の染め替えは塗装のごまかしが効かないのでけっこう気を使います
ツヤ感も何度も確認してから本塗装いたします
色って塗装されるものによって微妙に変わってきますし、乾燥してからだとまた全然違ってきます
そのあたりはやはりまだ予測できないので、実際にテストしてから本塗装しています
僕的にはこのツヤ感は半ツヤと言っています
僕の中で大きく分けると光沢がある順から、エナメル、高光沢、光沢、半ツヤ、微ツヤ、ツヤ消し
こんな感じでまずは大きく分類してから微調整します
その他にあとは触った感じ、触感
ここもけっこう意識しています
硬い、硬め、柔らかめ、柔らかい
僕の中では牛のガラス革が硬い、山羊皮は柔らかいの分類になります
バッグの色修復は色だけじゃなくてこのあたりまでこだわるとけっこう面白いです
写真で見ると若干光の加減で違いますが、塗装していない部分もあるのでほとんど分からないくらいにはなったかと思います