2016年06月12日
こんにちは、かざまクリーニングの風間です。
本日は友人の結婚式、写真の靴、僕のチャーチコンサルストレートチップです。
関東では入梅宣言が出され、春のすがすがしい陽気からは一転毎日べとつくような湿気を感じるようになりました。
こんな季節には靴も湿気を多く吸い込み、外の湿度も高いため、湿気を吐き出しにくくなります。
そこで今日は高級靴の収集が趣味でもある私が少しは皆さんのためになるような話をしようと
いつも宣伝ばかりの私が少しは世の中のためになればと思い梅雨時の高級革靴の保管方法とメンテナンスについて指南させていただこうと思います。
高級革靴は1足50000円くらいから20万円を超えるものまで、やはり値段に応じて革の質もよくなり、作りも繊細になっていく傾向にあります。
無名でもコストパフォーマンスがよいものもあります。
せっかく気に入って買った靴にカビが生えてしまったら非常に残念です。
いくらクリーニングしてカビが取れるとは言え、やはり一度カビが生えてしまったという事実にがっかりしてしましまいます。
そのようなことがないよう十分に気をつけて保管し、メンテナンスしていきましょう。
まず箇条書きになりますがご覧下さい
【梅雨時の高級革靴の保管方法】
1.下駄箱は通気性が全くないので注意
まず下駄箱に入れて保管、というのは一番危ないです。
きちんとクリーニングし、除菌されているものならば下駄箱に収納しておいてもたまに外に出して虫干ししてあげれば大丈夫です。
しかし、毎日使用しているものや、帰ってきて脱いだばかりの革靴を下駄箱に保管するのは非常に危険です。
カビを養殖しているようなものだと思います。
ではどうしたらよいのでしょうか?
2.風の流れを作る
湿気は風の流れを作ることで素早く乾かすことができます。
あまり聞かないかもしれませんが、下駄箱にサーキュレータを置く、これでまず風の流れを作ることができます。
扇風機ではだめなんです。なぜなら扇風機とサーキュレーターは仕組みが違うんです。
扇風機は目の前の空気を散らばせるように働きます。しかしサーキュレーターは空気を一方向に流れるように働きます。
従って風の流れを作るにはサーキュレーターが良いというわけです。
3.最低2足は持っておく
人間は一日にコップに何杯もの汗をかくといわれています。機密性が高い靴の中は特に湿気がこもります。
その汗は夜帰ってきてから朝また履くまでの時間には特に梅雨時に完全には乾かすことができません。
せっかく良い靴を購入されたなら、コストとしては大変ですがもう1足買いましょう。
2足を毎日交代で履くのです。そうすることで1足あたりの乾燥時間が長くなります。
4.除菌剤を使用する
やはり乾燥だけでは不安ですよね、でもアルコール系の除菌剤は革を硬くし傷めます。
僕が個人的に気に入って使用しているのは塩化ベンザルコニウムです。
聞いたことないですよね?笑
これは薬局に行くとオスバンSと言う名前で販売しています。
梅雨時は週に1回これを200倍に薄めてサッとひと吹き靴の中に入れてあげるのです。
病院で使用されている安全なものです。(希釈倍率は必ず守って下さい)
殺菌剤と消臭剤は役割が違いますので、僕はまずきちんと殺菌することでカビを防ぎたいと考えています。
5.シーズン中に1回はクリーニングしないといけない理由
靴クリーニングって、ただの宣伝でしょ?って思われるかもしれません、それもあるかもしれませんが、笑
でもきちんとした理由があるんです。
靴、すなわち革はアルカリに弱い。
汗の中には塩分(アルカリ)が入っています。これは毎日履いて乾燥させてというのを繰り返すことによって
塩分濃度がどんどん濃くなっていくんです。
塩分は水で除去しないと取れないんです。でもただの水では逆に革が硬くなってしまいます。
ご家庭で現れる方もいらっしゃいますが、一見うまくいったと思われるでしょうけれど、実は普通に洗剤を使用して洗ったり
ただの水で流したりしてしまったら、一気に栄養分が抜けてしまいます。
履いていくとその後の寿命の短さに驚くと思います。
これはおどしとかではなく、僕の昔の体験からも来ています。
プロはきちんと革がもつ栄養分をクリーニング中にも、クリーニング後、乾燥後にもきちんと補ってあげているのです。
そしてその補い方や、栄養分の種類も革靴の種類によって違うので、靴の水洗いと言えど本当に奥深いものなんです。
だから大切な高級革靴はご家庭で水洗いせずにきちんとクリーニングに出して欲しいのです。
梅雨時の高級革靴の保管方法とメンテナンス、いかがでしたでしょうか?
大切な高級革靴、せっかくの良い靴はかわいい子供のように手間を惜しまずメンテナンスして末永く履いてくださいね。
きちんとメンテナンスすれば10年は履けますよ。